キャンピングカー「走行充電」の弱点と解決策
■はじめに:走行充電しても電気がたまらない
キャンピングカーオーナーの皆様、このような経験はありませんか?
本当はキャンプ場やRVパークの場所など気にせず、自由気ままな旅をしたいのに、充電を気にしてできない。愛犬と一緒に、気兼ねなくエアコンを使用して快適な旅をしたいのに、実現が難しいという不満。
「長い距離を走行したから、移動中にサブバッテリーはしっかり充電されるはずだ」 しかしエンジンを切り、いざバッテリーモニターを確認してみると、期待していた半分も充電されていない……。充電能力が足りなすぎるという切実な現実。
多くのケースにおいて、これらの事象は故障ではありません。また、あなたの使い方が悪いわけでもありません。
結論から申し上げますと、一般的なキャンピングカーのベース車両は、そもそもサブバッテリーを急速充電するようには作られていないのです。
特に、近年主流となっている大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載している場合、オルタネーターの性能の半分も引き出せていないことがほとんどです。
この記事では、なぜ一般的な走行充電器では、満足できる充電量が出せないのか。その構造的な原因を、車両の年式ごとに詳しく解説します。そして、その弱点を克服し、短時間の走行でバッテリーを満タンにするための具体的な解決策をご紹介します。
■そもそも「走行充電」とはどのような仕組みなのか
まずは、基本となる車の仕組みからお話しします。
自動車には「オルタネーター」という部品が搭載されています。これは、エンジンの回転を利用して電気を作る、いわば車載の発電所です。
通常、このオルタネーターが作る電気は以下の2つの目的に使われます。
- 車を動かすための電気(エンジンの点火、ライト、エアコン、カーナビなど)
- メインバッテリーの充電(エンジンを始動させるためのバッテリー)
ここに、キャンピングカー特有のサブバッテリーを後付けで接続し、余った電気をお裾分けしてもらうのが走行充電の基本的な仕組みです。
しかし、ここで大きな問題が発生します。 オルタネーターは、あくまで車が走ることを最優先に設計されており、走行に必要のない電力は生み出さないのです。あとからサブバッテリーが積まれることなど考慮していません。そもそも、日本のキャンピングカーのベース車両に合った走行充電器はごくごく限られているのです。
そのため、特定の条件下では、サブバッテリー充電したいのに、車側が発電を止めてしまう(あるいは弱めてしまう)という現象が起こります。
これが、走っても十分に充電できない原因の正体です。 そして、この現象が起こる理由は、お乗りの車の年式によって、大きく2つのパターンに分かれます。
■あなたの車はどちらですか?年式で選ぶ2つの解決策
「走っても充電がたまらない」という結果は同じでも、その解決策は年式によって全く異なります。 そのため、それぞれの年式に合わせて、最適なシステムを選ぶ必要があります。私たちは、年式の違いによる特性に合わせた2つの電源強化ソリューションをご提案しています。
【解決策A】旧型カムロードにお乗りの方へ
推奨システム:カムチャージ(CAM Charge)
旧型モデルのオーナー様で、とにかく充電値の最大値を上げたい方は「カムチャージ」がおすすめです。
参考ユーチューブ動画
このシステムは、発電機の制御を最適化する「補正ユニット」です。発電能力をセーブしてしまう発電機に対し、適切な信号を送ることで、「保護機能を誤作動させずに、本来持っている発電能力を最大限引き出す」ことを可能にします。
その効果は劇的です。 導入前は落ち込んでいた充電電流が、カムチャージ導入後の走行中は80A以上(MAX100A以上)の大電流を安定して維持できるようになります。 これは、家庭用エアコンを稼働させながら走行しても、同時にサブバッテリーを急速充電できるほどのパワーです。
特に、夏場の移動における充電効率が圧倒的に向上します。
カムチャージは、出力制御のリミットを極限まで解除して、キャンピングカーの能力を発揮させる強力なツールなのです。
カムチャージ導入の最大のメリットは、最大充電値の向上の他に車両本体のメインバッテリーを痛めないことと、電装エリアが熱くならないことです。走行充電器による熱暴走が起こりません。
▼対象となる主な型式
- TRY230 / TRY231 (ガソリン車)
- KDY230 / KDY231 / KDY281 (ディーゼル車:3.0L 1KDエンジン) ※2021年以前のモデルが主な対象です。
- その他、同年式のハイエース、コースター(4.DLディーゼル)
【解決策B】新型カムロードにお乗りの方へ
または、走行中の充電値は気にならない方(放ったらかし充電が良い方)
推奨システム:BSCP 90A走行充電器
参考ユーチューブ動画
コンピュータによるデジタル制御が原因となる新型モデルには、「BSCP 90A走行充電器」が最適です。
新型モデルの「発電電圧を下げてしまうコンピュータ制御」に対しては、カムチャージのような補正(アナログ的なアプローチ)は通用しません。 そこで、BSCP 90Aは、低下した電圧をプログラム制御による適正値で「昇圧(ブースト)」して、強制的にサブバッテリーへ送り込むという方法をとります。
これにより、車両の燃費制御に左右されることなく、最大90Aの大電流で安定した充電が可能になります。
90Aと聞くと容量が少ないのでは?と不安に感じられるかもしれませんが、十分な大容量です!体感的には旧型で使用するカムチャージとほぼ遜色ないと言っても過言ではありません。
カムチャージであっても、常に最大値を出し続けるわけではありません。数時間の走行充電量は大きく変わりません。BSCP 90A走行充電器も、非常に優れた製品となります。
▼対象となる主な型式
- GDY281 系
※2021年以降の新型ディーゼル車(2.8Lエンジン)などが対象です。 - 旧型カムロードや、ハイエース、コースター(12V車)にも取付け可能です。
※オルタネーター130A以上の車
■リチウムイオンバッテリーの真価を発揮させるために
現在、多くの方が鉛バッテリーからリチウムイオンバッテリーへの載せ替えを検討、あるいは実施されています。 リチウムイオンバッテリーは、「大電流を受け入れることができる(急速充電ができる)」という素晴らしい特性を持っています。
しかし、いくらバッテリーが高性能でも、そこに電気を送る「パイプ(走行充電システム)」が細いままでは、その性能を発揮することはできません。 水道の蛇口を全開にしても、ホースが詰まっていたら水が出ないのと同じです。
「カムチャージ」や「BSCP 90A」を導入することは、このパイプを太くし、蛇口を全開にする作業と言えます。 これにより、短時間の移動でもバッテリーが満タンになり、旅先で電気を使い切っても、また次の目的地へ移動する間に回復するという「電気のサイクル」が完成します。
ご自分の愛車にはどちらのシステムが合うのか詳しく知りたい方は、是非ご相談ください。LINEからご連絡をお待ちしております。